たまにはまとめて綴りたい

ツイッターであまり垂れ流したくないような話(社会問題とか)をこちらでまとめて書くことにしました。

大西議員の質疑文字起こしまとめ

「えー」などについてはできるだけ排除した。

大西

「広告の話にちょっと入っていきたいと思うんですけども、今回の医療法ではですね、広告規制の見直しが含まれているわけですが、そもそも医療分野はですね、人の身体・生命にかかわるものであり、また専門性が高いということで広告が原則禁止のような非常に強い規制がかかっているということであります。
 ただしですね、美容医療というのは、今、医政局長の答弁の中にもありましたけど、普通の医療とはちょっと違うと。つまり、すぐ治さないといけない病気があるわけじゃなくてですね、客観的な医療の必要性ではなくて、患者の主観的な意向によって手術が行われる。結果についてもですね、きれいになったかどうかは患者の主観で決まる。
 また、美容医療を受けたことのある人は、普通は他人には自分から言いませんから、『私、美容医療受けたのよ』とは。ですので口コミというものがあまり機能しない。それから、自由診療であるので、非常に金額が高くなる。
 こういういろんな特徴が、医療の中でも違うんだろうなと。だから派手な広告であったりですね、強引な勧誘による集客行為が行われやすい傾向があるんではないかというふうに思います。
 で、一方でですね、医療分野においては、先ほど言ったように原則、広告が禁止になっていて、非常に限定的な事項しか広告することが認められていない。医療機関名であったり連絡先だったり。
 そのためCMも陳腐なものが多いんですね。たとえば皆さんよくご存じのように『Yes!〇〇』とクリニック名を連呼するだけのCMとかですね、若い女性がですね、ゴロゴロゴロゴロ、0120で始まる電話番号とクリニックの名前を言いながらゴロゴロゴロゴロ転がっているCMというのですね、皆さん見たことあると思います。あるいは、テレビでおなじみのニューハーフタレントがですね、音楽に合わせて踊りながらですね、『〇〇美容外科』というのをずっと言い続けるというですね、こういうCMがよくみられるんですね。
 で、選挙でもね、我々も名前の連呼というのをやります。確かに、知らない人の名前は書きませんから、名前を連呼するわけですけども、ただ、名前連呼だけだったらですね、その候補者が何考えてるのかもわからない。だれに投票していいのかもわからないのであります。
 そういう意味ではですね、こうしたクリニックの名前とか、電話番号だけを連呼する広告というのは、患者が医療機関や治療方法を選択する上では私は有用なものではないと思うんですけども、こういう広告というのは陳腐だと思いますけども、大臣はどのように思われますでしょうか」

塩崎

「あの、テレビコマーシャルで今、おとりあげいただいたようなのはわたくしも見たことがございますけども、医療法の広告規制の対象に、テレビコマーシャルもなっているわけで、医療機関の名称については現行の広告規制において可能な広告事項ということに一応なっています。

 で、現行の広告規制の範囲内でいかなる広告を行うかというのは、個別の医療機関の判断でありますけども、そこはどういう矜持(きんじ)を持ってやっているのかということが、そこに出るのでありますので、法律に触れてない限りはやってはいけないということにはならないんだろうなと思いますけども、それと違う価値観はありうるようにわたくしも思っております」

大西

「私はバランスが悪いと思うんですよね。一方では電話番号と名前しか連呼しない。でも、これで今回法改正が入るわけですけども、ホームページにいけば、今はもうフリーになっていると。
 あるいは、後で言いますけども、チラシとか雑誌に掲載されている広告とかですね、フリーペーパーに出てる広告とかどうなのかというとですね、これはもう、酷いものなんですよ。後でこれは指摘しますけども。
ですから、ある部分で非常に厳しくしてるんだけども、そのぶん別のところで非常にゆがみが生じてしまっていると。
 さっき言ったように、本来はですね、患者さんが治療方法とかクリニックを選択するうえで有用な情報であれば、私は別にテレビCMで流してもいいと。
 ただ、先ほどから言っているような、間違った誘因をするような虚偽のとか、そういう内容についてはしっかりチェックをかけていかなければいけないけども、今言ったように、ある部分ではすごく厳しくしてるからクリニック名だけ言ってるんですが、ある部分ではめちゃくちゃやってるわけですよ。
 このアンバランスというのを、大臣どのように思われますか」

塩崎

「なかなか難しい問題だと思いますが、やはり誇大広告とか、明示的にやってはいけないことをやっていない範囲内で、いろんなことを考えておやりになっている方がおられるんだろうと思いますが、そこのところをどう規制するかというと、やはりなかなかそう、いろんなことをやってない限りはしづらいというのが実態で、それを見てどう思うかということは、いろいろあろうかと思いますので……

 ま、実態として人を間違った方向に引っ張っていくようなことがあれば、それは当然規制しなくてはいけないということになろうと思いますが、そうでない範囲内であれば、なかなか、直接的な規制を加えるというのは難しいのかなと思います」

大西

「私は個人的に、規制の仕方を見直した方がいいんじゃないかと思っているんですね。というのはやっぱりこれ、派手なテレビCMを流すことでですね、名前を刷り込みして、テレビCMでもやってる大手だから大丈夫、と信じ込ませるブランド戦略だと思うんですけども、それはできるところはバンバン金かけてやるわけですよ。ですから、これがちょっとゆがんでると思うんですね。派手な宣伝広告には当然、多額の費用がかかります。

 これもですね、あるものに書いてあったんですけども、スーツ姿の医師たちがですね、『好きな言葉は向上心です。好きな言葉は感謝です。私たちは感謝を〇〇美容外科のクリニックのドクターです』ということを言ってるですね、またこれ意味不明なCMなんですけども、ここは月、放映料に4000万かけてる。これだけの金がかけられてるわけです。それで自由診療ですよ。
 美容クリニックでは売上高に対する宣伝広告費が、30%から多いところでは50%に達する。こういう風な指摘があります。こうした多額の費用をかけて回収しようとするから無理な勧誘だとか、様々なトラブルが生じる。その要因になってるんじゃないかと私は思います。この点、売上高に占める宣伝広告費の割合について、美容クリニックの実態調査。今、私が指摘したみたいに、いろんなものを調べると30%から50%、売上高の割合を広告費にかけているという話がありますけども、本当にそうなのか、まず実態調査をしていただきたい。

 その結果ですね、もしそういうことがあるんだったら、私が言ったように、それだけ宣伝広告費かけたら、それ回収しようとするわけですから、必要があれば、広告費の総量規制とかですね、そういうやり方もあるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか」

神田

「広告宣伝費について実態調査をしてはどうかということに関してですが、規制するということについてはなかなか難しいのではないかと思いますけども、美容関係の団体の連絡会を作りまして、私どもの規制の周知ですとか、そういう取り組みを進めていきたいを考えておりますので、そういった関係団体を通じて、どれくらい広告宣伝費をかけているのかということについては調査をすることは可能かと思いますので、そういったルートを通じて、把握について検討したいと思います」

大西「よく病院の経営実態調査とかやられるわけじゃないですか。だから私はぜひですね、美容医院がですね、どれだけ広告宣伝費に使っているのか、一回調べてみたらいいと思いますよ。ぜひですね、やっていただきたいと思います。
 で、テレビCM以外でもですね、折り込みやポスティングのチラシ、週刊誌やフリーペーパーなどに掲載された広告なども、当然のことですけども、医療広告の規制の対象になっています。でもさっき言ったように、テレビのCMは名前と電話番号しか言わないけども、今からお話しするですね、週刊誌とかフリーペーパーに載ってる広告というのはですね、たいへん野放しの状態だと言っていいと思います。
 今、ここに女性週刊誌、それから地元の店に置いてあるフリーペーパーを持ってきましたけども、この中を見るとですね、様々な美容医療の広告が打たれているんですけども、そのうちいくつかをみなさんのお手元に資料としてお配りしました。
 まずこれ、資料の1枚目の裏ですけども、これは週刊女性で掲載された広告ですけども、ここに書いてあるアクアミド注射というのはそもそも法律の承認を得た治療法ではないので、書けないんです。『99%の人が非常に満足』こういう客観的な根拠に欠ける記述もできないはずであります。あるいは糸リフト、片側一本で2歳ぐらい、片側3、4本入れれば6歳から8歳、片側5本入れれば10歳くらい若く見えるようになる。これも主観的な話なので、書けないんです。
 次の広告、私の地元の、グルメ情報とかが書いてある普通のフリーペーパーです。これに入ってた広告ですけども、これは先ほどの女性が床をゴロゴロ転がる派手なCMをしてる、全国に27院を展開してる大手の美容療院の広告ですけども、違反表示のオンパレードですよ。〇つけたとこ見てください。
 まずですね、一番上に豊胸手術、豊胸術のやつが載ってますけども、それ以外にも全部ビフォーアフターの写真が載せてあるんです。これやっちゃいけないことになってるんです。で、しかもですね、昨日ちょっと聞いてみたら、胸のところがキラキラとしてるんですけどこういうのもダメだそうです。
 あちこちにですね、『口コミサイト 愛知県第一位』っていう優良性を示す記述があります。これもダメです。
 それからヒアルロン酸注入バストアップとかですね、サーマクールCPT。これも承認を得てない治療法で、書けないはずであります。
 あるいは『初回特別限定価格』というですね、実際、標準的な価格ならいくらなのかよくわからない。なんかいかにも安くてお得なように誘因するような言葉が並んでる。
 もうね、これ本当に最大手でテレビでバンバンCM打ってるとこですよ。テレビCMは名前と電話番号しか言わないけど、このフリーペーパーに載ってる広告は違反表示のオンパレードなんですよ。ですから、これはおかしいんじゃないかと。
 で、次のフリーペーパーに載ってたものですけども、『初回トライアル半額』『リピート率ナンバーワン』『切らずに10歳若返り』『人気ナンバーワン』それから『特別技術指導医』っていうこの、特別医っていうのも書けない記述になっています。
 それから『今まで何をしても効果がなかった目の下の小ジワが気にならなくなりました 40代女性』という意図的な体験談まで載せてあると。
 厚労省にはですね、事前にこの広告を渡して目を通してもらってるはずですけども、今私が指摘したような記述はすべて違反表示でいいか。また、一つの広告についても、これだけ多くの違反表示がある。また、こうした広告のはですね、私が今日持ってきた週刊誌とか、フリーペーパーにもう溢れてるんですよ。こういう現実をいま厚労省はどう受け止めてるか、医政局長からご答弁いただきたい」

神田

「先ほど先生からご指摘ございましたように、ここに掲載されてるものは多くが自由診療ということでございますので、広告が制限されてる事項でございます。
 それから、リピート率ナンバーワンですとか、そういった比較広告も禁止されているものでありますし、10歳若返るとか、そういったことも誇大な広告にあたるのではないかというふうに考えております。
 特別技術指導医というものも一種の専門性に関する事項については、一定のものしか広告ができないということですので、実体のないような資格については、広告できないというものでございますので、いずれも先生のご指摘の通りかと思っております。
 価格が今行うと安いというような、費用を強調した広告につきましてはガイドラインの中で、適切な選択を阻害する恐れがあるということで、医療の広告としては適切ではないとして厳に慎むべきところにございまして、今後こうしたものについて指導の徹底をはかる必要があるものと考えております」

大西

「大臣も、今これちっちゃいですけど、見ていただいたと思うんですけども、ご感想があればいただきたいと思います。」

塩崎

「今局長から答弁したように、違反のオンパレードになってるわけでありますので、そういうところは是正していかなければならないと思います」

大西

「先ほどの繰り返しになりますけども、お金をかけてテレビCMを打てるところは、バンバンお金をかけてテレビCMを流して、そして名前を刷り込む。で、テレビでCMを打っている大手だから大丈夫だろうと思っていたら、その大手が、私が示したこの、事例の2ページ目の表のやつ、最大手ですよ、左の上にテレビCM好評放映中って書いてあるじゃないですか。ここが、この違反のオンパレードの広告を平気でフリーペーパーに載せてるんですよ。

 で資料の最後にですね、東京都が行った調査というのをつけてますけども、平成27年に東京都がチラシ等における美容医療の広告調査の結果というのを発表してます。ここに調査の目的云々って書いてありますけど、調査対象、新聞の折り込みチラシ、ポスティングチラシ、町中のカフェ、駅等のスタンド、地下通路、郊外ではスーパーマーケットの店舗内で配布されているクーポン雑誌等のフリーペーパー、一般雑誌、いまの女性雑誌みたいな週刊誌ですね。これを調査対象としたと。

 これ、右見てください。140件の調査員の判断。不当と思われる表示134件。不当と思われる表示なし6件ですよ。まともなやつは6件しかないんですよ、140件のうち。134件ほとんどが違反。これが野放しにされてるんですよ。これが私ですね、最大の問題だと思いますよ。

 これを野放しにしといてですよ、今度ホームページを規制の対象にしますと。そしてWeb体制の監視体制を強化すると。これは外部の業者に委託してWebを監視してもらうって言ってますけども、さっきから私が言ってるように、私の地元に、どこにでも置いてあるフリーペーパーとか、みんなが美容院いったら奥様方が読む女性週刊誌とかに、これだけ違反の広告が堂々と載っていて、野放しになっている状況で、そんなこと言っても私は全く信ぴょう性ないと思いますよ。信頼性がないと思いますよ。

 これは都道府県がやるということですけど、大臣ちょっとその、この個別のケースを、私が言ったやつを都道府県に伝えておきますって言ってたけど、そういう問題じゃないんです。さっきの東京都の奴に、140件調査して、134件は違反表示なんです。まともな表示のほうが少ない。

 これをですね、ちゃんとやらないで、新たにホームページを規制対象にしますと言っても、ちゃんちゃらおかしいと私は思いますけども、大臣いかが思われますか」

古屋

「美容医療ということで、やはり女性の、受ける方が多いかと思います。ご指摘もたいへん重要なことだと存じております。

 現行の医療法では、医療法違反が疑われる広告につきまして、都道府県等の地方自治体が主導を行い、必要に応じて立ち入り検査を行うことになっておりましたけども、ご指摘の通りさらなる指導の徹底が必要だと考えております。

 このため、広告規制の周知や遵守の徹底を推進すべく、いろいろ関係団体が合同で参画する美容医療連携協議会を立ち上げまして、規制の周知、徹底に取り組んでいくこと、厚生労働ホームページにおいて、医療広告に対する都道府県等の窓口、相談窓口一覧ページを開設いたしまして、患者の方々などによる、都道府県等による情報提供を推進するといった取り組みを行っております。

 さらに、都道府県等の担当者会議の場を通じまして、指導事案の共用を行うことにより、都道府県の監視機能の強化について今後もしっかりと行ってまいりたいと思います。」

大西「これ、東京都は平成27年ですからそんな前じゃないんですけと、平成27年度に自らやられているわけですけども、今回Webのほうを規制対象にして、それは外部に監視強化、委託してするということですけども、今私が指摘したような状況なわけですから、この際一回、これを機にですね、全都道府県に対してしっかり自分のところで、東京都がやったように、フリーペーパーとかそういうものを、ポスティングチラシとか調査してくれと通知したらどうですか。

 そうじゃないと、今いくらやりますと言っても、私が持ってきたこれが現実なんですから、信用できないですよ。それくらいやったらいいんじゃないですか。いかがですか、どうですか大臣」

塩崎

「今、古屋副大臣の方から申し上げたけども、都道府県の担当者会議というものをわたくしどもやっておりまして、そういう機会をとらえてしっかりと指導の事案の共有を、今お話にあったようなことで、対象にするということで、都道府県等の監視機能の強化について、わたくしどもとしても、しっかり取り組んで、都道府県とともにですね、そういったことで、一般の方々が惑わされたりしないようにするために、広告を正しくやっていただくようにして、指導してまいりたいと思います」

大西

「時間が来ました。さっきも言いましたように、テレビのCMがバンバン金かけて名前と電話番号を連呼してる。でも、フリーペーパーとか、こういうものは全くの野放しになっている。これほどアンバランスであることを再度申し上げて質問を終わります」